Z世代のコミュニケーション能力を育てる
withコロナで多くの企業が導入したリモートワークが定着し、働く環境がずいぶんと変化しました。当然、コミュニケーションの取り方も変わり、そこに難しさを感じる新入社員も多いことでしょう。今年入った新入社員は「変化した後の環境」しか知りませんから、今の時期にきちんと教育をすることで、比較的スムーズに適応できると思われます。
1)Z世代の4つの思考
①認めて欲しい
多様性を重視するZ世代は、意外ですが自分とは異なる考え方をあまり否定しない、と言われています。
LGBTなどダイバシティへの理解が広がる中、他者と自分が違っていて当たり前、と考えています。
逆に言うと本人は、ありのままを自分を受け入れて欲しいという承認欲求を強く持っています。
②社内の人間関係は深めたい
コロナ禍での忘年会に対する意識調査」によると…
oVoic(株)様「忘年会に対する意識調査」アンケート結果を参照(小数点以下は省略)
半数が人間関係に課題を感じていると答えています。
中でも一番多かったのは(驚くことに)「社内での人との繋がりを広げにくい」でした。
つまり、既存社員が新入社員との交流を模索している一方で、新入社員側も実は先輩社員との繋がりを求めているのです。
限定的なコミュニケーションに慣れ親しんだ世代でも、いざ会社での仕事を経験し出すと、
やはり他者との繋がりが必要だと感じているのです。ただし、それには条件がありました。
③オンラインで繋がりたい
デジタルネイティブ世代は、通信機器の使用に慣れ、ネット経由で他者との距離を縮めることに長けています。リモートワークでの交流は、新入社員にとってはまさに得意分野と言えるでしょう。さらに一歩進めて…
④フレキシブルに働きたい
Z世代の大きな特徴に、仕事とプライベートのバランス感があげられます。
何より仕事を優先してきた祖父・祖母世代、プライベートと仕事のバランスを重要視する親世代に比べ、Z世代は仕事よりもプライベートを重視するため、勤務時間や環境、働き方のフレキシビリティを求めます。
また、入社した会社にも固執しません。あくまでも、自身のキャリアアップやスキルアップ、
自分に合った環境探しのための転職も「普通にアリ」です。
2)先輩・上司に必要な対応は3つ
①プライベートの会話をする
Z世代は承認されることを求る人が多ため、仕事の話だけでなく、
プライベートな会話をすることで「自身を知ろうとしてくれている」と感じてもらえます。
ただし一方で「適度な距離感を保つ」ことを忘れてはいけません。
しっかりと信頼関係を構築しながら、少しずつ歩み寄ることが重要です。
② 人との繋がりを持たせる
働きやすい職場環境のために、従業員同士の繋がりを強化することが重要です。
それにより「理解・共感・承認・称賛」を通じて、Z世代が安心感・信頼感を持ちながら働ける職場になります。
例えば、共通の趣味を持つ社員でグループを作って交流する「クラブ活動」制度を設けて成功した会社があります。
社員同士で共通の話題で会話が広がり、繋がりを作ることで、
職場内での「気軽に会話できる関係性作りが出来ます。
プライベートと仕事の調和を実現させることで、Z世代もより働きやすさを感じられるでしょう。
③ちょうどいいフィードバック
「承認」と同時に「賞賛」も重要です。適当なタイミングでしっかりとフィードバックし、個人を認めることで本人が安心感を抱きます。
どこがゴールなのかをきちんと示すとともに、「今の自分は正しい」と自覚させることで、仕事への意欲を高めることが出来ます。
社内での評価(結果&プロセス)制度はもちろんのこと、日々のコミュニケーションでも承認・賞賛を心掛けていきましょう。
3)5つのコミュニケーション施策
①フリーアドレス
固定席を決めず好きな席で仕事が出来るフリーアドレス・オフィス化することで、
部署や年齢を問わず様々な関係の従業員同士が交流することが可能です。
様々な観点で自由性を重んじるZ世代にとって働き方を自分で選ぶことが出来るフリーアドレスは適していると言えます。
②コーチング
双方向のコミュニケーションを通じて、目標達成に必要なスキルやプロセスを「自発的に」導き出し成果に繋げる手法です。
他者との繋がりが安心感へと繋がるZ世代社員に対し、
双方向での交流を通じることで「出来るかもしれない」というモチベーションに繋がります。
③懇親会
縦横斜めの関係性を構築することに特化した懇親会の実施は社内イベントとしても大変重要です。
Z世代社員が何を感じ考えているのか模索しているのと同じように、Z世代社員もまた同じことを考えています。
仕事中ではなかなかプライベートな部分を知ることは難しいですが、懇親会ではトークテーマを設けた歓談や、
協力が必要なゲームコンテンツなどを通じて自然と交流が出来るのです。
④表彰式
評価制度を取り入れている企業はあまり多くないのではないでしょうか。
必要性を感じつつもなかなか導入することは難しいかもしれません。
しかし、社内イベントとして「表彰式」を実施することで、個人を承認することが可能となります。
また、数字で表れる「よくある表彰」ではなく、普段の働きぶりなどで評価される
「表彰式ならではの特別な賞」を設けることで、Z世代社員のやる気やモチベーションを高めることができます。
⑤社員総会
会社が何を目指しどこへ向かっているのか「ビジョンの共有」はとても重要です。
繋がりや承認が満足でも目指すべき指標が定まっていなければ意味を成しません。
「定期的なビジョン共有・各部署の事業発表・上層部からのナレッジ共有」これらをしっかりと共有することで、
個々の帰属意識を高めモチベーションを高めます。
4)まとめ
いかがだったでしょうか? 今回は定型の解決策のない「個」について情報としてまとめました。
あくまで平均的な特徴づけとなりますが、偏った基準をもって対応してしまい、思いも寄らぬ誤解や齟齬が生じてしまう危険性を避けるためにも、理解しておくことが必要です。
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