効果的なOJTとは?成功に導く3つのポイントを解説!
新人研修で活用されているOJTをより効果的に実施するには? 具体例を挙げながら未来の戦力をしっかり育成するノウハウをお伝えします。
1)OJTとは?
OJTは“On the Job Training”の略で、日本語では「業務上研修」や「職場内訓練」などと訳されます。
講習会や研修会などいわゆる座学ではなく、リアルな仕事の現場に同行して経験することで、自分が身につけるべき基本知識や基礎スキル、ノウハウなどを学ぶ、新入社員研修・人材教育の手法です。
経験を積んだ先輩が現実の業務を題材に、新入社員に「仕事の仕方」を伝え、マニュアルでは体感できない実践を通して、生きた知識・スキルとして身につけられるのがOJTの優れた点です。
最近はOJTの効果が広く認知され、企業にとどまらず、公務員においても特定の技能を要する職務(教育・技能職)を中心に実施する自治体も増えてきました。
例えば営業職なら、先輩社員と顧客の会社に同行し、挨拶・説明・交渉・確認・納品などの行程を実体験します。
セクレタリ(業務秘書)として同時にメモを取ることも重要です。
単なる「同行」ではなく、先輩の業務を「自分の仕事」として共有し理解ができるのです。
2)OJT 3者それぞれのメリット
OJTは「実施研修」という特徴から以下のようなメリットがあります。
①教えられる側のメリット。
・現場を通して生きたスキルを身につけられる。
・いつでもフィードバックを受けられる。
「参考書を読んでから一人で問題に取り組むより、講師と一緒に問題を解きながら手順を納得する方が理解度が高い」ことは、皆さんも学校の勉強を通して体験があるでしょう。OJTは実務経験も積めるため、早期的な業務知識やスキルの習得が可能です。
②教える側のメリット
・指導者としてのスキル(特にマネジメント能力)が磨かれる。
・原点に立ち返って「気づき」が得られる。
指導側になると、当然ですが時間的・精神的に負担が増えます。
ただ、それが逆に時間の使い方を再考したり、教えることで自分自身も業務の理解が深まったりと、
指導側にとっても貴重な学ぶ機会になります。
③企業としてのメリット
・コミュニケーションが豊かになり、社内の見晴らし・風通しがよくなる。
・講師や施設を外部委託しないため、新入社員教育のコストを抑えられる。
・比較的早い段階で業務を理解してもらえ、それが自信となって定着率のアップにつながる。
新入社員と先輩社員とで、世代間・キャリア間のギャップが大きいと、コミュニケーションが一方通行化しがちです。
リアルな現場を共有することで、意見を交換しあう機会が増え、見えにくかった不安・滞りといったマイナス要因が可視化されます。
3)成功させる3つのポイント
せっかく行うOJTを成功させるポイントは3つ。具体的にご説明します。
①目的を明確に!
なんのために実施するのか? その目的が明確でなければ、指導者が自身の業務を優先して教育が疎かになったり、新入社員がミスするとすぐに怒ってしまったり、OJT本来の価値失われしまいます。目的はなにか? 何を期待しているのか? という点は明確化し、社内で共有しましょう。
②定期的に指導者間で情報共有
指導者間の情報共有は、教育する側のスキルアップを促します。
また、最適な手法、改善点を共有することで効率化も期待できます。
それを定期的に行うことはOJTの目的を全社員が把握し続けることにも繋がります。
③計画的に実施する
目標設定、振り返り、進捗状況のチェックなどをおろそかにすると、OJTの効果が上がらないどころか、終わったあとも新入社員がその意識を引きずって無計画な仕事をしてしまうおそれがあります。計画的に行うことが、計画する習慣を身につける訓練になります。
4)教える側の心構え 必須3選
OJTは教育の場であり、教える側にもスキルと心構えが求められます。
○新入社員の成長の可能性を信じましょう!
指導者が成長を信じてくれている、と感じると、新入社員もモチベーションが上がり、より高いパフォーマンスを見せてくれるでしょう。
○新入社員と一緒に考えましょう!
OJTは実務を通して新入社員自身で考える習慣を身につけることが大きな目的です。
まだ経験の浅い新入社員と一緒に考え、アイデアを出し合うことで、「自分で考える」クセを学んでもらえます。
○きちんと向き合って評価しましょう!
例えば喋り方や人間性の合う・合わないなどで評価をすると、仕事の結果に対する意識までも誤った方向に曲がってしまいます。
仕事の内容を基準に、良かった点・改善点を具体的に示していきましょう。
5)注意すべき3大デメリット
OJTにもマイナスになりかねない点があります。そこを認識して留意することで、OJTの効果をさらに高めることができます。
□教えられる側のデメリット
・指導者の資質によって研修効果に差が出る。
・会社の業務を体系的には学べない(ミーティングでフォロー)。
□教える側のデメリット
・計画の作成など意外と手間がかかる。
□企業としてのデメリット
・経験のある社員の時間を教育に割くことになる。
OJTは、メリットの最大化を目指しつつ、デメリットの最小化にも十分に留意しましょう。
6)まとめ
いかがだったでしょうか?
かがわ採用ナビでは、香川県内の企業の採用サポートを実施しています。
・どんなふうに採用活動をすればよいか分からない
・採用戦略をしっかり考えたい
など、些細なお悩みでも大歓迎ですので、お気軽にお問い合わせください。